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グローバル・ビジネス・レポート【93】「新型コロナウイルスと研究室表彰」|MK新聞連載記事

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MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、長岡技術科学大学に協力いただき、「グローバル・ビジネス・レポート」を2013年2月1日から連載しています。
MK新聞2021年1月1日号の掲載記事です。筆者プロフィールは新聞掲載時点のものです。

長岡技術科学大学 経営戦略・技術経営・ものづくり経営研究室の助川将啓さんの執筆です。

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新型コロナウイルスと研究室表彰

私は2020年3月に茨城高専の電子制御工学科を卒業し、4月に長岡技術科学大学の情報・経営システム工学課程の3学年に編入学した。私は経営学とプログラミングは、今後の社会で必要とされる分野であると考え長岡技大への編入を決めた。

私が茨城高専を卒業した2020年3月は、新型コロナウイルスの流行が始まっていたため、学校行事の変更・中止が相次いだ。高専での卒業式はソーシャルディスタンスを考慮しつつ時間を短縮して行われ、その後、予定されていた食事会は中止となった。長岡技大に編入した後も、長岡技大の入学式は中止となり、ガイダンス、講義はオンラインで行われた。そのため、大学に編入しても他の学生と会わないという日々が5ヶ月間、続いた。

このような状況が変わったのは、9月に長岡技大の「新型コロナウイルス感染防止のための行動指針」が変わり、研究室活動が新型コロナウイルスに気をつけながら対面できるようになってからである。講義はオンラインであるが、研究室活動は対面でもできるようになった。

我々、情報・経営システム工学課程の3年生は、9月に研究室配属される。私が所属したのは経営学を専門とする鈴木信貴准教授が主宰する経営戦略・技術経営・ものづくり経営研究室である。そこで編入以来、初めて対面で研究室の先生、先輩、同級生に会うことができ話すことができた。5ヶ月間、張り詰めていた緊張が解けた瞬間だった。

本研究室では、新型コロナウイルスの流行が始まり、大学の方針で研究室活動が対面でできなくなると、鈴木先生はいち早くオンラインでの活動に切り替えという。4月からの1学期のゼミについても、このような事態も予測して事前に準備していたため、オンラインでもレベルは落とすことなく、当初、予定していたスケジュール、内容でゼミは終わったとのことである。また、4月の段階では、新型コロナウイルスについて不明なことが多かったため、鈴木先生は、新潟県で緊急事態宣言が出され、先生、学生、職員が大学構内に入ることができなくなる前から、学生の安全のために学生研究室を閉じた状態にし、ZOOMやメールで学生対応をしていたという。

大学の行動指針が変わり、9月から対面での研究室活動ができるようになっても、本研究室ではゼミが始まる前には必ず換気、検温を行い、参加者はマスク着用で席を離すなど新型コロナウイルスに気をつけてゼミを行っている。学生研究室の扉の前には大学の行動指針が貼られ、学生が最新の指針を確認できる状況にしている。学生研究室の席は固定せず、学生が自由に席を移動できるように工夫されているため、学生同士、距離を取って勉強、研究を行うことができる。

本研究室は、これまでも大学の広報誌に何度か掲載されるなど大学側から評価を受けていたが、今回、一連の新型コロナウイルス対策で大学側から高い評価をうけ安全衛生優良研究室の表彰を受けた。

私が4月に長岡技大に編入学した時に比べたら、新型コロナウイルス対応の状況に慣れてきたが、まだまだ予断が許さない状況が続いている。大学生活を有意義なものするために「大学に何を学びにきたのか」を再度、確認しつつ、今年も新型コロナウイルスに気をつけながら大学生活を送っていきたい。

筆者プロフィール

茨城県出身。茨城高専卒。現在、長岡技術科学大学情報・経営システム工学課程の第3学年に在籍。

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