2019年秋「そうだ京都、行こう。」CM登場の真如堂の紅葉おすすめ情報
JR東海さんが毎年行っている「そうだ京都、行こう。」キャンペーンで2019年秋のポスターに選ばれたのは真如堂(しんにょどう)です。
テレビCMでは、前半が真如堂、後半が金戒光明寺(こうかいこうみょうじ)です。
キャンペーンに使われた寺社は、それまでの数倍の観光客が押し寄せる集客効果がありますが、真如堂はどうでしょうか。
美しい写真を見て「あれどこ?」と思った方も多いでしょう。
有名紅葉スポットと比べて情報が少ないであろう真如堂の紅葉のおすすめポイントを特集します。
真如堂の紅葉
紅葉の見頃は11月中旬~12月初め
真如堂の紅葉の見頃は、京都でも標準的な時期です。
10月末から境内のモミジが少しずつ色づきはじめ、早い木は11月上旬から見頃を迎えはじめます。
11月中旬から本格的な見頃が始まり、境内全体が赤く染まります。
11月下旬にピークを迎え、12月初めまで見頃が続きます。
モミジだけでなく、ハナノキやイチョウも美しく色づきます。
ハナノキは一足早く11月上旬~中旬、イチョウはモミジと同じく11月中旬~下旬頃に見頃を迎えます。
真如堂境内の紅葉を巡る
真如堂があるのは、京都の東にある吉田山の東麓です。反対側の西麓には京都大学が広がっています。
南側には、同じく2019年の「そうだ、京都行こう」のテレビCMの後半に使われる金戒光明寺があります。
お寺の正面にも真如堂と書かれているとおり、正式名称の真正極楽寺と呼ばれることはほとんどありません。
丹塗りの総門をくぐると境内です。
真如堂は境内の一部を除き、無料で公開されています。
総門は1695年建立の京都府指定文化財で、赤門とも言われます。
赤門をくぐると、本堂へ続く広い石段があります。石段の両側は色づいたモミジと植込みの緑が入りまじり、秋の風情をいっそう美しく見せてくれます。
石段下の左右には8院の塔頭がありますが、いずれも通常非公開です。
石段から右上を見上げると、高さ30mの堂々たる三重塔がそびえたちます。境内のどこを見ても赤と緑のコントラストがとてもきれいです。
三重塔は1817年再建の京都府指定文化財です。この三重塔のおかげで、真如堂の紅葉の素晴らしさは3割くらいアップしているのではないでしょうか。
どこから見ても絵になる三重塔は、本堂を差し置いて、真如堂の顔ともいうべき名建築です。
覆いかぶさるようなモミジの中、緩い坂道を上っていきます。
正面に見えるのが本堂の真如堂です。
京都がもっとも人であふれる11月23日勤労感謝の日ですが、真如堂はこれくらいの混雑度です。
2019年はどうなるかわかりませんが・・・。
上りきると、左手の休憩所にはちょっとした茶店が出ています。
抹茶(600円)、甘酒(350円)、ジュース(200円)などをいただくことができます。
本堂前は両脇にモミジの木々が植えられており、例年真っ赤に色づきます。
ななめ前から見ると、紅葉のと本堂が重なりあう美しい景色が見られます。
本堂は1717年の再建です。本堂に祀られている本尊の阿弥陀如来(重要文化財)は「うなづきの阿弥陀」と言われています。
女人救済の阿弥陀如来として、古くから非常に人気のある仏様です。
今も、真如堂では心なしか女性観光客の比率が高い気もします。
真如堂は一部を除き無料で拝観できますが、きちんと本堂へお参りし、感謝の気持ちを込めて相応のお賽銭を納めましょう。
キャンペーンのポスターで使われている写真とだいたい同じ位置から撮ってみました。
撮影は1年前でしょうが、枝振り等からほぼ特定できます。
お昼なので、光の具合が異なり、全くきれいには見えませんが。
ポスターの写真は、やや高い位置から撮影しているようで、脚立か踏み台を使っているものと思われます。
踏み台くらいなら混雑していなければ使用しても問題ないでしょうが、さすがに脚立を持ち込むわけにはいきません、
本堂前から振り返って見た三重塔は定番構図のひとつです。
左のいち早く紅葉しているのはハナノキ(花の木)です。
春に赤い美しい花を咲かせることが名前の由来です。
カエデ属なので、花だけでなく紅葉も美しい木です。
その三重塔の手前にある手水舎の手水鉢には、季節の花が生けられた花手水(はなちょうず)があります。
紅葉シーズンだけでなく、年間を通して境内の花々が生けられています。
こういう細かい心配りがいいですね。
続いて、本堂の周りを左回りに回ります。
本堂前までは観光客もそれなりに多いですが、奥へ行くほど少なくなります。
このさらに右手(南側)には墓地が広がります。
斎藤利三や、海北友松(かいほうゆうしょう)らの墓があります。
看板もあるので見つけるのは難しくありません。
本堂脇で振り返ると、モミジの合間から三重塔が見えます。
三重塔がかくれてしまうほど茂った紅葉のすばらしさには、ただため息が出るのみです。
本堂裏にも美しいモミジの森が広がっています。
三重塔と並ぶ真如堂の紅葉のみどころです。
このように美しい紅葉ですが、存在を知らない人も多く、本堂前で帰ってしまう人も多いのはもったいないことです。
この見事な紅葉を、無料で楽しむことができるのです。
早朝などだと、貸切状態でゆっくり楽しむこともできます。
足下を見ると、散紅葉の真っ赤なじゅうたんができています。
紅葉で空気が赤く染まっています。
本堂の左手側の赤崎弁財天の周りには、小さな池があります。
朝靄のかかる早朝には、日の光が浮かび上がります。
真如堂は夕方がおすすめという人が多いですが、こういう景色は朝しか見られません。
本堂を一周して戻ってきました。
境内はそれほどは広くないため、速足だと20分もあれば回れてしまいます。
しかし、せっかくなのでゆっくりと1時間くらいかけて紅葉を満喫していってください。
真如堂の紅葉、いかがでしたでしょうか。
京都の有名紅葉スポットに劣らぬ美しい紅葉を楽しめることは間違いありません。
話しの種にも、2019年の秋は、是非真如堂へ!
真如堂とは
真如堂の歴史
正式名称は真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)といいます。
本尊は「うなづきの阿弥陀」として有名です。
慈覚大師円仁が「修行僧を守護して下さい」と阿弥陀如来に祈ったところ、阿弥陀如来は首を横に振り、「衆生(しゅじょう)、特に女性を救って下さい」と祈るとうなづいたという伝説に由来します。
984年の創建当初から伝わる仏像で、現存の阿弥陀如来の立像としては最古のものとして知られます。
984年に現在地に創建され、念仏道場として栄えましたが、応仁の乱で荒廃し、京都や大津の各地を転々とし、1693年に現在地へと戻ってきました。
真如堂のあれこれ
三井財閥の三井家の菩提寺であり、毎年一度の法要では、三井系列のそうそうたる企業の役員らが集まります。
偶然、法要の日に真如堂を訪れましたが、境内にたくさんの黒塗りハイヤーがとまっていてビックリしました。
もちろん、MKのハイヤーもありました。
墓地には、三井一族のほか、明智光秀の重臣筆頭で春日局の父である斎藤利三や、画家の海北友松(かいほうゆうしょう)らの墓があります。
山崎の戦いのあと捕えられた斎藤利三は処刑され、首は本能寺にさらされました。友人であった海北友松が槍をふるって奪い取り、真如堂へ葬ったと伝えられています。
大河ドラマ「麒麟がくる」では、本木雅弘さんが斉藤利三を演じることが発表されています。たのしみですね。
1717年にはじまった、洛陽六阿弥陀巡りの第6番札所です。
あとは永観堂、清水寺、安祥院、安養寺、誓願寺です。
秋の紅葉だけではなく、春の桜、夏のアジサイ・ムクゲ、秋の萩と四季折々の美しさがあり、何度も通いたくなるのが真如堂です。
実際、数えてみると直近1年間で17回も真如堂を訪ねていました。真如堂の近くに住んでいるわけでもないのに。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:00(受付は15:45) 有料区域以外は早朝から開門 |
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拝観料 |
特別拝観期間(3/1~31,11/1~12/8) 大人 1,000円 中学生 900円 通常期 大人 500円 中学生 400円 有料なのは涅槃の庭、随縁の庭、書院のみです。 いずれも本記事では紹介していません。 |
TEL | 075-771-0915 |
住所 | 京都市左京区浄土寺真如町82 |
アクセス | 市バス「錦林車庫前」より徒歩8分 |
おわりに
「そうだ京都、行こう。」のテレビCMやポスターを見て京都旅行を思い立つ、という方も多いでしょう。
新幹線の京都駅を出ると、すぐ目の前にはMKタクシーのVIPステーションという待ち合い所兼専用のりばがあります。
京都駅からだと案外行きにくいところにある真如堂は、タクシーで行くのが便利です。
渋滞に巻き込まれなければ、30分もかかりません。
MKタクシーなら2,000円余りで行くことができます。
しかし、せっかくの京都観光を満喫したいのであれば、観光タクシーがおすすめです。
MKタクシーの観光ドライバーであれば、ノープランでも大丈夫。
真如堂以外のたくさんの紅葉スポットをガイド付きで効率よくご案内することができます。
MKの観光貸切タクシーなら、京都の紅葉・黄葉を心行くまで楽しむことができます。
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