京都の隠れた桜の楽園「原谷苑」は遅咲きの八重紅枝垂桜が降り注ぐよう
京都に数ある有名桜スポットと比べると知名度では劣りますが、本当にものすごい桜を見られる隠れた穴場が原谷苑です。
頭上から降り注ぐような八重紅枝垂桜は、原谷苑ならではのものです。
まさに空気がピンク色に染まったかのように感じます。
原谷苑で桜を心ゆくまで堪能しましょう。
原谷苑の桜
見頃は4月中旬~下旬
- 4月中旬~下旬に見頃の八重紅枝垂桜とサトザクラ
知る人ぞ知る桜の別天地
原谷苑は、京都屈指の美しい桜を心ゆくまで味わえる、桜の別天地ともいうべきスポットです。
お寺でも神社でも公園でもなく、他の桜スポットとはちょっと雰囲気が異なる桜スポットです。
原谷苑の桜の美しさと比べると知名度はそれほど高くはありません。
まず、原谷苑のある原谷という地のロケーションがすごいです。
原谷は、仁和寺の裏あるいは金閣寺の裏から急傾斜の車道を標高差にして100m上った先にあります。
アクセスとして、市バスは通っていますが地元住民優先のために推奨されていません。
西大路通のわら天神前発着の無料送迎バスが主たるアクセスですが、桜のピーク期間のみの運行です。
無料送迎バス以外だと、タクシーでのアクセスが推奨されています。
駐車場はないため、マイカーは禁止です(2021年は事前予約すれば駐車可能な場合もあります)。
御室桜の仁和寺よりすごいかも
原谷苑の桜のメインは八重紅枝垂桜です。
原谷苑自体は3月末頃から開苑されますが、見頃のピーク期間は例年4月中旬です。
ちょうど麓にある仁和寺の御室桜と同じ頃です。
原谷苑と仁和寺を一日で巡る人も多いでしょうが、仁和寺→原谷苑の順番がお勧めします。
仁和寺の桜が京都でも屈指の美しさなのは今さら説明するまでもないでしょうが、原谷苑をあとにとっておいた方が良いです。
原谷苑の桜は、それほどの美しさです。
変動制の入苑料でコスパよし
原谷苑のおもしろいところは、開花状況にとって入苑料が変動するところです。
本質的には宗教施設へのお布施である拝観料は、変動することは普通ありません。
原谷苑は、農園なので状況によって自由に入苑料を変えることができるのです。
この変動制の入苑料のため、原谷苑いつ行ってもコスパが優れています。
八重紅枝垂桜の開花前の3月下旬や、八重紅枝垂桜がほぼ散りつつある4月下旬は300円~400円くらいですが、八重紅枝垂桜の見頃には1,500円します。
1,500円というと、普通の寺社の拝観料の2~3倍程度ですが、行けば誰もが納得の価値があることがわかります。
300円のときでも、八重紅枝垂桜以外にいろんな花は咲いており、値段以上の満足感を得られます。
なお、開花がほぼ平年並みだった2019年の入苑料は
- 3月25日 400円
- 3月28日 600円
- 4月1日 800円
- 4月3日 1,000円
- 4月7日 1,500円
- 4月22日 1,200円
- 4月24日 800円
- 4月25日 500円
- 4月26日 400円
- 4月28日 300円
と変動しました。
2020年は、新型コロナウイルスの影響により、公開は4月17日で切り上げられました。
桜だけではない原谷苑の花々
原谷苑の主役は、シャワーのような八重紅枝垂桜ですが、脇役も多士済々です。
白の雪柳、黄色のヤマブキ、ピンクの吉野つつじが準主役として脇を固めます。
その他にも、サトザクラ、桃、木瓜(ボケ)、シャクナゲ、利休梅・・・と挙げていけばキリがないくらいのたくさんの花々で彩られます。
原谷苑へお花見に来る客層は、他の京都のお花見スポットとはやや異なります。
京都市民の比率がかなり高いです。
京都へ観光に来た人の割合は低めです。
京都にたくさんあるお花見スポットを数々見て目の肥えた京都市民も納得の美しい桜を楽しむことができます。
たとえば、こんな声が聞こえてきます。
「噂には聞いとったけど、そんな言うほどのもんかいなと思ってて初めて来た。こんなにすごいとことは思わんかった」
「(電話口で)天気が良かったのでふと思い立ってきたけど、ほんまにすごい。今すぐ来るべきや」
いつかは食べたい原谷苑のすき焼き
原谷苑のプラスα楽しみ方として、お食事があります。
苑内の青山荘では、御座敷で食事をいただくことができます。
予約しておけば、2,000円~5,000円程度のお弁当を桜を眺めながらゆっくりと楽しむことができます。
中でも特に人気なのが、すき焼き(6,000円)です。
いつかは食べてみたいものです。
ただし、2021年は花見弁当、すき焼き等の飲食は休業しています。幕の内弁当のみ予約可能です。
そして、お座敷のある小屋を外からみると、ガラスに映る景色でトリッキーな写真を撮ることができます。
知る人ぞ知る構図です。
パッと見ただけではとても不思議な写真が完成します。
原谷苑の当主による原谷苑ガイド
2021年4月2日にMK公式InstagramによるインスタLIVEで、原谷苑の当主の村瀬さんによって苑内をガイドしていただきました。
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原谷苑について
金閣寺、仁和寺の背後の山上に広がる原谷にある桜の名所です。
原谷は、戦後満州から引き揚げてきた開拓団が入植し、開拓したところです。
1965年頃に農園内に整備した庭園が評判を呼び、桜の時期には一般公開されるようになりました。
「原谷苑」と名付けられ、今では桜の名所として有名です。
苑内には桜だけでも約20種400本以上が咲き誇ります。
入苑情報
開苑期間 | 3月下旬~4月下旬 |
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入苑時間 | 9:00~16:00 |
入苑料 | 400円~1,500円。開花状況に応じた変動制 |
TEL | 075-461-2924 |
住所 | 京都市北区大北山原谷乾町36 |
アクセス | 市バス「原谷苑」より2分 |
公式ホームページ: 原谷苑・青山荘・村岩農園公式ホームページ 京都 桜
おわりに
これだけ素晴らしい原谷苑ですが、知名度で劣る理由の多くは、アクセスしにくさがあるでしょう。
マイカーでのアクセスは厳禁なので、京都市バスや無料送迎バスを駆使してアクセスするしかありません。
やはり便利なのはタクシーでのアクセスです。
タクシーなら、京都市内のどこからでも原谷苑まで簡単にアクセスすることができます。
MKの観光貸切タクシーなら、京都の春を心行くまで楽しむことができます。
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